髪を守るキューティクルとは?開く原因と閉じるケア方法
髪の表面を守るキューティクルについて解説します。
キューティクルは髪の見た目はもちろん、手触りなどにも影響します。キューティクルの特徴を理解することで、効率的なヘアケアができるはず。
サラサラな髪になりたい方は是非、ご覧ください。
髪を守るキューティクルとは
キューティクルとは、髪の表面にある保護膜のような組織です。
ケラチンタンパクという物質でできていて、毛根から毛先に向かって、たけのこの皮のように5~6枚重なっています。
キューティクル同士はCMCで接着されています。
キューティクルが閉じた状態に整っていれば、サラサラで手触りがツルツルします。
逆に開いた状態でガサガサであれば、手触りが悪く、まとまりのないバサバサな髪になります。
また、髪にダメージをおうことでキューティクルは剥がれ落ちて枚数も減ります。
キューティクルが開く原因
キューティクルが傷つき、開いた状態になるような原因をいくつか紹介します。
原因1.間違ったシャンプーのやり方
頭皮と髪の健康には欠かせないシャンプーですが、間違った髪の洗い方をしているとキューティクルを傷づけてしまう事もあります。
特に、シャンプーで気をつけたいのが、充分に泡立っていない状態で髪をゴシゴシ擦ることです。
髪が濡れているとキューティクルが開いた状態になります。この状態で髪を強く擦ったり髪同士で摩擦することで、キューティクルが傷ついて髪が傷みます。
また、熱い温度のお湯で髪を洗うのも、髪の乾燥を引き起こしたり、髪を傷ませる原因になります。
原因2.髪の自然乾燥
髪が濡れているとキューティクルが開いた状態になる性質があります。
そのまま、ドライヤーで乾かさずに自然乾燥をすると、髪の毛内部の水分が蒸発し、乾燥やパサつきの原因になります。
また、髪が半乾きの状態で寝ることで、枕との摩擦などによってキューティクルにダメージを与えることも。
濡れている状態は開きっぱなし。乾かしてキューティクルを閉じてあげましょう。
原因3.紫外線による日焼け
お肌同様、髪も紫外線を浴びると日焼けしてダメージを受けます。
紫外線を受け続けることで、キューティクルの剥がれやツヤの低下、髪内部へのダメージへとつながっていくことがわかっています。
また、ヘアカラーをした髪は黒髪に比べて、紫外線の影響を受けやすいようです。
髪や頭皮に使える日焼け止めスプレーを活用する事で、紫外線対策ができます。
原因4.ドライヤーやアイロンの熱ダメージ
ドライヤーやアイロンによる熱ダメージは、髪のキューティクルにダメージを与えます。
ダメージを与えないコツは、髪の温度を上げすぎないようにすることです。ドライヤーであれば、髪の温度が上がらないように振りながら髪に当てる。アイロンであれば、温度は140度程で挟む時間を短くしましょう。
また、髪が濡れている状態でヘアアイロンを使用すると、ダメージするので注意しましょう。
原因5.ヘアカラーやパーマを繰り返す
ヘアカラーやパーマを繰り返すことで、キューティクルが剥がれる原因になります。
対策としては、ヘアカラーやパーマ施術を行う際にトリートメントを必ずすること。また、頻度をなるべく下げることが重要です。
ヘアカラーやパーマをする理想的な頻度は、担当の美容師さんに聞いてみましょう。
キューティクルを閉じるヘアケア方法
ヘアケア方法1.濡れている髪は丁寧に扱う
キューティクルは濡れた状態だと開くという性質があります。そのため、濡れた状態は非常にダメージを受けやすく、丁寧に扱う必要があります。
できる限り、濡れた状態にしない。すぐに乾かす。という対策をとるようにしましょう。
ヘアケア方法2.洗い流さないトリートメントを使う
洗い流さないトリートメントを髪につけることで、髪の摩擦刺激からキューティクルを守ってくれる効果、乾燥や静電気を防ぐ効果があります。
乾かす前には必ずつけるようにしましょう。
ヘアケア方法3.ドライヤーで丁寧に乾かす
ドライヤーを使い、丁寧に乾かしましょう。
髪の乾かす順番は、根元→中間→毛先です。
優しく丁寧に乾かし、全て乾いたら冷風を使い髪を冷やしましょう。冷やすことでキューティクルが閉じます。
ヘアケア方法4.乾いた髪にアイロンを使う
濡れた状態にヘアアイロンを使うと、髪のキューティクルがダメージします。
髪を完全に乾かした状態でヘアアイロンを使うようにしましょう。
キューティクルのケアに関係する成分
ゼイン
トウモロコシから抽出できる非水溶性のタンパク質。安全性の高い成分で、主に皮膜形成剤として使われます。
キューティクルをコートすることで髪にツヤ感を向上させる効果が期待できます。
ユズ果実エキス
みかん科の柚の果実から抽出されたエキスです。
ヒトの皮脂などに含まれるセラミドと同じような組成を持っているのが特徴。
ダメージ毛のキューティクル剥離を抑える効果があると言われ、そのほかにも角質水分量の増加、コラーゲン産生促進、肌荒れ改善などの効果も期待されています。
医薬部外品では、ユズセラミドと表記されます。
加水分解コンキオリン
真珠貝と呼ばれている「アコヤ貝」から得られるタンパク質を分解して得られる成分です。
抗酸化作用、保湿効果、皮脂細胞の活性効果、肌荒れ防止やエイジングケアの成分としても配合されます。
塩化ヒドロキシプピルトリモニウムデンプン
ジャガイモなどのデンプンから作られたカチオン界面活性剤。
帯電防止効果、柔軟効果が期待できます。またキューティクルをコートするヘアマニキュア成分として髪の表面にツヤを与えることでも知られている。
ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル
ツヤがでる成分として広く使われています。
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル
毛髪表面にくっつく作用があります。キューティクルと似た働きをし、髪にツヤを与える効果が期待できます。
スサビノリエキス
高い保湿力、帯電防止効果からうねりを抑えることでも知られている。
医薬部外品では、海藻エキスと表記されます。
γ-ドコサラクトン
ナタネ由来の成分。
ドライヤーやヘアアイロンなどの熱に反応して毛髪を補修します。
うねりや絡まりなどの抑制する効果があると言われています。
(C13-15)アルカン
エモリエント効果、キューティクルの剥離を抑えてツヤ感をつくると言われています。
まとめ
髪のキューティクルは、見た目のツヤ感、手触りのサラサラ感に大きく影響します。
そして、一度剥がれ落ちてしまったキューティクルは再生することができない性質をもちます。
正しい知識を持ってヘアケアを行い、ダメージをしないようにすることが、ツヤツヤでサラサラの髪を手に入れる最も有効な方法になります。
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