セルフ泡カラーを使って上手に染めるコツを、毎日ヘアカラーをしている美容師が解説します。
まず、セルフ泡カラーの基本的なやり方をご覧ください。
そして、最後の注意点もとても重要なので、必ず読んでからトライしてくださいね。
セルフ泡カラーの基本的なやり方
準備する道具
市販の泡カラー剤に手袋やトリートメントなどは同封されています。そのほかに必要なものはこちらです。
- 市販の泡カラー剤
- 汚れてもいいタオル
- ラップ
- ダッカール(ヘアクリップ)
- フェイスクリーム(ワセリンでも可)
- 時計
基本の手順
泡カラー剤を髪に塗る前には、必ずとかしてクシが通るようにしましょう。
髪質によっては、泡カラーを揉み込むと絡まりやすくなったりします。
絡まりを解くこと、手ぐしが通るようにしておくことが大切。
長い髪の場合、ムラなく効率よく塗るために、髪をブロック毎に分けとります。
ダッカールを使って耳部分でフロントとバック、バックで上下に分けるくらい(6ブロック)で大丈夫です。
短い髪の場合は、ブロッキングなしでOK
フェイスラインにカラー剤が付くと染まってしまうので、保護する為のクリームを塗っておきます。
保護クリームはヴァセリンやニベアでも代用可です。
- フェイスライン
- 耳周り
- 首(特に後ろ)
首が隠れるように、肩にタオルをかけます。この時、タオルの上にラップをしておくとタオルが汚れずに済みますよ。
イヤーキャップがカラー剤に付属されているものは、それを付けてください。
もし入っていない場合は、ラップで耳を包み保護しましょう。
カラー剤は2種類の薬剤が入っているので、取扱説明書に従って混ぜましょう。
仕上がりにも影響するので、ムラなくしっかりと混ぜましょう。
泡カラーを手に出し、髪の分け目や頭頂部から塗り始めます。
根元が塗り終えたら、中間から毛先に向かって塗ります。
ざっくり根元を分けながら塗っていくイメージ。
泡をつけ終わったら、髪をまとめて、指を立ててやさしくもみこみます。(爪は立てない)
髪の毛以外に泡や混合液がついていないか、髪がからまっていないか確認します。
説明書に従って放置しましょう。髪質によっても染まるスピードは異なります。
髪質 | 染まるスピード |
---|---|
髪が細くて柔らかい | 染まるスピードが早い |
髪が太くて硬い | 染まるスピードが遅い |
お湯の温度は38度以下のぬるま湯でしっかりとカラー剤を流します。
すすぎでカラー剤を全て取るイメージです。
カラー剤を全て流した後、シャンプーとトリートメントをします。
シャンプーは優しく頭皮をマッサージし、トリートメントは少し時間をおきます。トリートメントによって髪に栄養補給し、カラー剤でアルカリ性に傾いたphを弱酸性に戻します。
洗い流さないトリートメントは毛髪表面をコーティングする作用があります。カラー剤を髪から流出させないためにも必ずつけてからドライヤーをしましょう。
濡れた状態で長くいるとカラー剤は色落ちします、髪を洗ったらすぐに乾かしましょう。
参考動画:

セルフ泡カラーを使って上手に染めるコツ5つ
1.塗布する前にコーミングする
泡カラーを塗り始める前に、必ずくしでコーミング(とかす)をしましょう。
髪が絡まった状態で塗り始めると、塗りムラができたり、絡まりがひどくなることもあります。
粗めのクシで頭皮を傷つけないよう、優しくコーミングしましょう。
2.乾いた髪に塗る
髪が濡れいる部分、乾いている部分がある状態で、泡カラーを塗ると色ムラになりやすくなります。
もし濡らしてしまった時は、一度ドライヤーで完全に乾かしてから塗り始めましょう。
3.適量を塗布する
ヘアカラーで最も大切なのが、塗布量です。
塗布量は染まりやすい部分と染まりにくい部分を理解することで、調節することができます。
染まりやすい部分には少なめ、染まりにくい部分には多めにします。
- こめかみ
- 頭頂部(つむじ)
- もみあげ
- 襟足
最後に余った泡カラーを染まりにくい、もみあげや襟足にのせて放置するだけでも効果的に染めることができますよ。
4.薬剤は多めに買っておく
市販のカラー剤の量は商品によって異なるので、購入前には必ず量を確認しましょう。
ショートヘア以外の人は、2箱購入することをオススメします。
塗り始めてから足りなくなったら、カラーの仕上がりはムラ確定です。
一度流すなんてこともできませんし、できるだけ多めにカラー剤を購入しておきましょう。
5.すすぎはぬるま湯(約38度)
カラー剤をながす時のお湯の温度は、仕上がりの髪色や色持ちにとても影響します。
お湯の温度が高すぎると、ヘアカラーがお湯とともに流出します。
38度前後のぬるま湯でながすようにしましょう。
セルフ泡カラーの注意点
パッチテスト
泡カラーを使用する前には、必ずパッチテストを行います。
泡カラーによるアレルギー反応が起こるケースがあります。頭皮、髪の生え際、顔、首筋などにかゆみ、はれ、赤みなどの症状が出たり、症状が重くなることもあります。
ヘアカラーを使用して、アレルギー反応が一度でも出たことがある人は、泡カラーを使用しないでください。
皮膚アレルギー試験(パッチテスト)の手順 ーヘアカラー工業会
換気する
お風呂場や狭い場所でカラーをする時には、換気をするようにしてください。
可能であれば窓を二箇所以上開けて、空気の通りができるようにしましょう。
乾いてる状態で塗る
濡れている状態で泡カラーを塗ると、液ダレする可能性があります。
カラー剤は目に入るととても危険なので、乾いている状態の髪に塗るようにしましょう。
入浴時に行わない
入浴時のカラーは前項にも記述したように、カラー剤が濡れて液が目には入る危険性があります。
安全にカラーを使用するためにも、入浴時のヘアカラーはやめましょう。
必ず手袋をする
手袋を必ずして、カラー剤が皮膚につかないようにしましょう。
手袋なしでカラー剤を使用すると、カラーの色が取れなくなるという事と、肌荒れを引き起こす事があります。
カラー剤による肌荒れが原因で、美容師を続けれられなったという人は少なくありません。
手袋は必ず着用するようにしてくださいね。
※記事の内容は、効能効果または安全性を保証する、あるいは否定したりするものではありません。
※ヘアカラー (医薬部外品) は、使用上の注意をよく読んで正しくお使いください。
※ヘアカラーをご使用の前には、毎回必ず皮膚アレルギー試験 (パッチテスト) をしてください。
詳しくは日本ヘアカラー工業会の案内ページをご覧ください。

