シャンプーの洗浄成分・界面活性剤を種類別に解説

シャンプーに使われる洗浄成分・界面活性剤とは?種類別に解説

シャンプーに使われる洗浄成分、界面活性剤の種類を総まとめしていきます。

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下川直人

目次

界面活性剤とは

界面活性剤は、水と油を混ぜ合わせる成分の総称です。

水だけでは落ちない、頭皮の皮脂やスタイリング剤などの汚れを落とす働きをします。

界面活性剤が汚れを落とすしくみ
  1. 界面活性剤が油汚れに浸透吸着する。
  2. 油汚れを水に引き出す。
  3. 油汚れを取り囲み、水中に分散。すすげば、洗いながされる。

シャンプーに使われる界面活性剤には、洗浄力が強いものから弱いものまで様々です。

次の章では、代表的な界面活性剤の種類を紹介します。

シャンプーに使われる洗浄成分・界面活性剤の種類一覧

スクロールできます
分類種類系統成分名称の例
陰イオン界面活性剤アミノ酸系グルタミン酸系ココイルグルタミン酸Naココイルグルタミン酸2Na
アラニン系ラウロイルメチルアラニンNa
グリシン系ココイルグリシンK
サルコシン系ラウロイルサルコシンNaラウロイルサルコシンTEA
アスパラギン酸系ラウロイルアスパラギン酸Na
加水分解タンパク系ココイル加水分解コラーゲンNa・ラウロイル加水分解シルクNa
タウリン系ココイルメチルタウリンNa
石けん系石けん素地・カリ石けん素地
エーテルカルボン酸系ラウレス-4カルボン酸Na
スルホコハク酸系スルホコハク酸ラウレス2Naスルホコハク酸(C12-14)パレス-2Na
高級アルコール系硫酸系ラウリル硫酸Naラウレス硫酸Naラウレス硫酸アンモニウム
オレフィン酸系オレフィン(C14-16)スルホン酸Na
両性イオン界面活性剤ベタイン系ラウラミドプロピルベタインコカミドプロピルベタインラウリルベタインパーム核脂肪酸アミドプロピルベタイン
イミダゾリン系ココアンホ酢酸Na
シャンプーに使われる洗浄成分・界面活性剤の種類一覧

今回は、シャンプーに使われる洗浄成分6つを紹介します。

  1. アミノ酸系
  2. 高級アルコール系
  3. オレフィン系
  4. 石けん系
  5. タウリン系
  6. ベタイン系
シャンプーに使われる洗浄成分と界面活性剤の種類一覧

洗浄力の強さ、刺激性についてのイメージになります。

それぞれの成分ごとに洗浄力の違いがあるので、頭皮や髪の状態に合わせて自分に合うものを選びましょう。

アミノ酸系

穏やかな洗浄力で洗い上がりはしっとり。泡立ちは控えめで低刺激です。

アミノ酸系洗浄成分には、弱い洗浄成分〜強めの洗浄成分まであります

グルタミン酸系

低刺激性弱めの洗浄力。泡立ちは控えめで、洗い上がりはしっとり

アラニン系

適度な洗浄力がありつつ低刺激。控えめの泡立ちで、サラサラに仕上がる。

グリシン系

強めの洗浄力で低刺激。泡切れがよく、きしみがでやすいのが特徴で優しい石けんのような使用感。

高級アルコール系

泡立ちがよく強めの洗浄力で、洗った時の爽快感があり使用感が良い洗剤ですが、敏感肌には刺激になりやすい特徴があります。

市販シャンプーの洗浄成分として使われることが多い洗剤です。

オレフィン系

強めの洗浄力で泡立ちが良い洗った時に爽快感があり、非常に使用感が良い洗剤ですが、敏感肌には刺激になりやすい特徴があります。

硫酸系(サルフェート系)洗剤の代替成分として近年利用頻度が増えている洗剤。

石けん系

洗浄力が高く使用が良い洗浄成分です。アルカリ性なので、洗浄中に髪がキシキシしたり刺激になることも

皮脂の洗浄力が高いので乾燥肌・アトピーなどには不向きな場合も。

  • 石けん素地
  • カリ石けん素地

酸性石けん

石けんと似たような構造・性質を持つ弱酸性の酸性石けんは、高めの洗浄力を持ちながら低刺激という特徴があります。

タウリン系

適度な洗浄力があり、非常に低刺激です。

タウリンを原材料にしてつくられた洗浄成分です。(メーカーによってアミノ酸系に分類されることもあり。)

ベタイン系

マイルドな洗浄力低刺激な成分です。

ベビーシャンプーやダメージケア用シャンプーなどの主成分として使用されます。他の界面活性剤と一緒に配合すると、洗浄力や刺激性をマイルドにする作用もあります。

シャンプーの成分表の見方

シャンプーの成分表は、薬事法により化粧品には「全成分表示」が義務づけられています。
容器やパッケージの裏から、その化粧品にどんな成分が配合されているのかを読み取ることができます。

基本ルールとして、配合量の多い順にすベて記載されています。
シャンプーの成分表示

シャンプーは、界面活性剤が複数配合しているものがほとんどです。

上記の場合、ラウレス硫酸Na(高級アルコール系)をメインに、コカミドプロピルベタイン(ベタイン系)を混ぜているので、高級アルコール系よりのシャンプーと判断すると良いでしょう。

界面活性剤が3種類以上配合されている場合、1つめ2つめまでを判断基準にすれと良いでしょう。

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参考文献:手肌にやさしい毛髪洗浄剤の開発

著者情報

美容師資格を保持する美容師が執筆&監修する美容メディア。「ヘアケア・スキンケア・メイクアップの基礎知識」や「美容の雑学」をわかりやすく解説。プロがおすすめする美容アイテムも紹介します。




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