髪の毛を早く伸ばす方法13選:食べ物も紹介【美容師が解説】
髪の成長速度は、1ヶ月で約1cm伸びるといわれています。
ちなみに一年でもっとも髪が成長するのが、梅雨〜夏にかけて。その理由は、気温が高くなり体温も上がるので、血行が促進されて新陳代謝が活発になるからだそうです。
しかし、ただ伸びれば良いというものではありません。
髪がダメージした状態で伸びたとしても、最終的には傷んだ部分をカットする必要があるため、結果的に伸びるのが遅くなる。
健康的な髪を育てていくことが、髪を伸ばすのにもっとも大切になってくるのです。
髪を綺麗に早く伸ばす方法について、美容師の目線から解説していきます。
髪を早く伸ばす方法13選
自律神経を整え新陳代謝を活発にする方法や、髪や頭皮を健康に保つためのケア方法を実践する事で、髪をキレイに早く伸ばすことができます。
1.栄養バランスのとれた食事
髪の成長にとって食事はとても大切です。
基本は三大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質)とビタミンやミネラルをバランスよく食べること。
髪を構成するのは、18種類のアミノ酸で構成されるケラチンというたんぱく質です。
アミノ酸は食べ物から摂取することが大切です。
摂取したアミノ酸が体内でケラチンを合成するのに必要となるのがミネラルとビタミンです。
ミネラルとビタミンで代表的なのは、亜鉛、鉄分、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンB群、ビタミンA、ビタミンE、グルタミン酸、シスチンです。
良質なタンパク質とビタミンとミネラルをキーワードにバランスのとれた食生活を心がけましょう。
たんぱく質
髪を構成する90%がケラチンというタンパク質からできています。
ケラチンとは、18種類のアミノ酸が集まって形成されいたタンパク質のこと。
そのアミノ酸の中で多く含まれて重要なのがシスチンと、グルタミン酸です。
シスチンは、美肌効果や老化から体を守る作用があり、牛肉、小麦粉、牛乳、大豆、オートミールに多く含まれます。
グルタミン酸は、脳の活性化や美肌効果の作用があり、昆布やワカメなどの海藻類、トマトに含まれます。
タンパク質が不足することで、髪の成長が遅くなったり、髪が細く痩せてしまったり、かみにツヤがなくなったりします。
発毛、育毛にはタンパク質の摂取は必要不可欠なんですね。
タンパク質には動物性タンパク質、植物性タンパク質の2種類があります。
基本的には、どちらも同じ働きをするタンパク質です。
動物性タンパク質は吸収率が高く、必須アミノ酸も豊富に含まれています。
しかし、高コレステロールで脂質も多く含まれるという特徴があるので、摂りすぎると皮脂分泌が過多になり毛穴が詰まったりすることも。
植物性タンパク質は動物性タンパク質に比べ必須アミノ酸の量が少ない。
しかし、コレステロールを抑えることができます。
どちらかに偏って摂取するのではなく、どちらもバランスよく摂取することが大切です。
- 魚
- 肉
- 大豆製品
- 卵
- 乳製品
1日に必要なタンパク質の摂取の目安は「体重1kgに対して1g」といわれています。
体重が50kgなら1日に必要なタンパク質の量は50gなります。
亜鉛
亜鉛は、抜け毛を含む様々な病気を予防する効果を持ちます。
- ひじき
- ナッツ
- レバー
- 牡蠣
- あわび
- するめ
- 卵
ビタミンC
頭皮の毛細血管はコラーゲンでできていて、コラーゲンを生成するのにビタミンCの働きが必要になります。
コラーゲンを直接塗ったり、頭皮に注射してコラーゲンを生成させるという方法があるくらい、頭皮の毛細血管にとって大切なビタミンになります。
- 赤ピーマン
- 黄ピーマン
- アセロラ
- レモン
ビタミンE
末梢神経を広げて血行促進させます。
血行が促進されることで、隅々にまで栄養が届くようになるため髪の成長に期待できます。
- アーモンド
- 植物油
- 魚介類
- 西洋かぼちゃ
ビタミンB群
細胞の代謝を促進し、頭皮環境を正常に整えます。
皮膚や粘膜などの健康維持、髪の毛の成長を促進します。
- バナナ
- ピスタチオ
- 鶏肉
- レバー
- カツオ
- 小麦粉
- 牛乳
- 大豆
- オートミール
- イワシ
- 卵黄
- まいたけ
2.良質な睡眠をとる
髪の成長に欠かせない成長ホルモンは、良質な睡眠をとることで分泌されます。
良質な睡眠といっても、ただ長く睡眠をとれば良いわけではありません。
成長ホルモンが分泌されるのは、寝始める時の睡眠の深さに関係があり、シンデレラタイム(22時〜2時)よりも重要だといわれています。
皆さんは、深い睡眠とれてますか?
良質な睡眠をとるためのコツ
- 朝起きたら日光を浴びる
- 体温をコントロールする
- 最適な室温
- 体にあった枕
- 食事は就寝の2時間前に済ませる
- ブルーライトは寝室に持ち込まない
- 就寝前のカフェインを控える
- 就寝前のお酒を控える
3.適度な運動をする
適度な運動をすることで、血行が促進され全身に栄養が行き届きやすくなります。
普段から運動をしていない人は、無理せず続けられる運動を選びましょう。
ストレス発散にもなりますよ。
おすすめの運動
- ヨガ
- 軽いジョギング
- 水泳
- 足回りの筋トレ
水泳をするときは、塩素が強めで髪がアルカリ性に傾き安いんで、コンディショナーなどを使いメンテナンスするように。
4.規則正しい生活リズム
規則正しい生活をすることで、自律神経が整います。
自律神経が整うことで、頭皮の血流が活性化され、栄養を隅々にまで届けてくれます。
規則正しい生活リズムに変えていくポイント
- 朝、同じ時間に起きる
- 朝、日光を浴びる
- 朝食を必ず食べる
この3点を意識すれば生活リズムをよくしていけます。
5.ストレスを溜めない
ストレスによって自律神経のバランスが崩れ、頭皮の血流が悪くなり、充分に酸素や栄誉が行き渡らなくなり、髪の成長に影響を与えます。
ストレスは、男性ホルモンも分泌されやすくなり、抜け毛が増えたり薄毛問題につながったりします。
ベストなストレス解消方法は、人によって異なり、これをすればストレスがなくなるというものではありません。
ポイントは、副交感神経を活発にさせることで、音楽を聴いたり入浴したりとリラックスする時間を持つことが大切です。
ストレスを溜め込まないコツ
- 目標設定を低くする
- 諦める
- 自分優先をする
- 思考サイクルを見直す
こちらの記事でストレスについてふれています。
6.シャンプー選び
シャンプー選びで大切なのことは、頭皮との相性。
頭皮や肌は、弱酸性なのでアミノ酸系のシャンプーを使うのをオススメします。
できるだけ洗浄力が優しくて、低刺激なものを選ぶようにしてくださいね。
7.正しくシャンプーする
頭皮環境の基本であるシャンプーはとても重要です。しかし、多くの人は、正しくシャンプーをしていません。
なぜなら、シャンプーは髪を洗うものだと認識しているからです。
シャンプーは、髪をあるのではなく頭皮を洗うものなのです。
頭皮の皮脂をキレイにして、頭皮環境を整え、血行促進に繋がるようなシャンプーを心がけましょう。
シャンプーのポイント
- シャンプー前には、ブラッシングする
- お湯の温度は38〜40℃が適温
- シャンプーは泡だててから頭皮につける
- 髪ではなく頭皮を洗う
- 爪を立てず指の腹でシャンプー
- すすぎは、念入りに
8.正しいトリートメント方法
髪はダメージすると、毛先をカットしなければならず、結果的に伸びるスピードが遅くなります。
伸ばし中の人は、トリートメントをしてカットしなくても良いようにケアしましょう。
トリートメントのをする時に気をつけたいポイントを紹介します。
トリートメントで気をつけるべき3つのポイント
- 時間を置きすぎない
- 根元につけない
- しっかりとすすぐ
これらを守って定期的にトリートメントをしましょう。
9.ブラッシングする
ブラシングする事で、髪の絡まりを取るだけでなく、ホコリや抜け毛を取れたり、頭皮環境を整える上でとても大切。
そして、頭皮への適度な刺激が血行促進にもなります。
髪がキレイな人に共通するのは、ブラッシングを習慣にしている事です。
ブラッシングは、朝起きて、お風呂前、夜寝る前の3回すると良いでしょう。
10.髪を伸ばす頭皮マッサージ
頭皮をマッサージする事で血行が促進され、髪の成長にいい影響があります。
それだけでなく、リラックス効果もあるので、副交感神経が刺激されるので気が付いた時にすると良いです。
頭皮マッサージのポイント
- 力を入れずに優しく
- 指を使うというよりは、手全体を使ってマッサージする
- 清潔な手でマッサージしよう
頭皮マッサージは、頭皮を揉むのではなく、手全体で頭皮の皮を動かすイメージでマッサージしましょう。
手の温度を使い頭皮を温めながら、結構を促進しましょう。
11.ドライヤーを使う
もし自然乾燥で髪を乾かしているなら、すぐにやめましょう。
頭皮に雑菌が繁殖しやすくなり、衛生的にも良くありません。
健康な頭皮環境を整えるためにも、必ずドライヤーを使って髪を乾かしましょう。
ドライヤーを使うときのポイント
- 最後までしっかりと乾かす
- 頭皮から乾かす
- 冷風と温風を交互に当てる
- 最後に冷風で髪を冷やす
半乾きでドライヤーを終えていると、髪はダメージし頭皮は雑菌が繁殖しやすくなるので気をつけてくださいね。
ドライヤー後は、冷風を使いクールダウンさせてください。
12.紫外線対策
頭皮は顔に比べて日焼けしやすく、日焼けした頭皮は乾燥します。
乾燥した頭皮は、フケ、かゆみ、炎症を起こすこともあるので、紫外線対策をしっかりとしましょう。
紫外線を浴びた頭皮は、お肌と同じように酸化します。
参加による頭皮の老化は、白髪や抜け毛、髪の成長を妨げることになるで紫外線には注意しましょう。
13.きつく結ばない
髪を結ぶ時にキツく引っ張っていませんか?
髪をキツく結ぶことで、頭皮や髪の負担になり、毛根に悪影響を与えます。
毛根の形が変化し、生え方にクセがついたり、クセ毛になったりする事もあります。
結ぶ時は、頭皮に負担をかけないように気をつけましょう。
育毛に効果のある食べ物10選
1.鶏肉
鶏肉は他の肉と比べて、脂質が少なくタンパク質も豊富です。
そのほかにもアミノ酸、ビタミン、ミネラル、コラーゲンも含まれていて、育毛に効果的な亜鉛も含まれます。
牛肉も動物性たんぱく質を摂るという点では良いのですが、脂質が多く含まれ高コレステロールなので今回は、鶏肉を選びました。
2.納豆
納豆には、アミノ酸、ミネラル、ビタミン、イソフラボンが含まれます。
豊富な栄養素をバランスよく含む納豆は、育毛に効果があります。
納豆に含まれるイドフラボンには、女性ホルモンに似た働きをするといわれていて、抜け毛や薄毛対策に良いと考えられています。
ほかには、血行を改善してくれる効果などもあります。
納豆は朝に食べるイメージがありますが、夜食べる方が効果的といわれています。寝ている間に髪の成長が活発になるからだそうです。
3.卵
卵には髪に良い成分を多く含まれています。
タンパク質、亜鉛、ビタミンなどバランスよく含まれていてビタミンB群に属するビオチンは、新陳代謝を促し、老廃物を排出します。
4.豆腐
豆腐には、アミン酸、亜鉛、ビタミンB群、イソフラボンが含まれていて、育毛に必要な栄養を摂ることができます。
半丁食べればイソフラボンの1日の摂取量としては充分。
他の食品とバランスよく食べることで、育毛にとても効果があります。
5.昆布
昆布は亜鉛、ヨウ素、ビタミンB群やビタミンAなどを含みます。
ヨウ素は新陳代謝の促進や、成長ホルモンに関わる甲状腺ホルモンの材料となります。
昆布に含まれるフコイダンという食物繊維は、育毛に効果的といわれています。
6.牡蠣
牡蠣には、ケラチンを構成する18種類のアミノ酸をほとんど含んでいます。
そして、育毛に欠かすことのできない亜鉛を多く含んでいます。
亜鉛は、アミノ酸からケラチンを合成する際に欠かせないミネラルです。
それだけでなく、ビタミンB群、ビタミンE、ビタミンCも含んでいて、これらの栄養を同時に摂取できる素晴らしい食材。
しかし、食べすぎるもよくありませんし、毎日食べるのってなかなか現実的に難しいと思います。。
7.イワシ
メチオニンと亜鉛を含んでいるイワシ。
メチオニンとは、髪の毛の主成分であるケラチンを生成するために欠かせないアミノ酸の一種です。
メチオニンは、血中コレステロールの働きを調整する効果もあるので血行促進も期待できます。
そして、亜鉛はアミノ酸の生成をスムーズにする働きがあります。
8.ひじき
ひじきは、ヨウ素、鉄分、ビタミンAが含まれます。
ヨウ素や鉄分などのミネラルが新陳代謝を促す甲状腺ホルモンの材料になります。
ビタミンAは、健やかな頭皮環境に効果的。
タンパク質などを含む食品と合わせて摂ると良いでしょう。
9.レバー
レバーには、タンパク質と亜鉛を同時に摂ることができ、ビタミンB群が豊富で葉酸も含まれるので、栄養価が高い食材と言えるでしょう。
葉酸には、細胞分裂を促すので、発毛に効果があります。
しかし、レバーは栄養が豊富なので、摂りすぎには注意が必要です。
10.アーモンド
アーモンドには、鉄、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、リン、銅などのミネラルを豊富に含み、ビタミンE、ビタミンB群、食物繊維もバランスよく含まれています。
ビタミンEは抗酸化作用があり、頭皮環境の改善に効果があります。
酸化しにくい良質な資質を含むアーモンドは、間食におすすめです。
どの食品も過剰摂取すると、副作用があったりするのでバランスよく摂取するようにしてください。