- 最近、白髪が増えた。
- 白髪の原因を知りたい
- 白髪を減らしたい
こんな悩みを持っている方に向けて、今回は「白髪の原因、予防と改善する方法、白髪になった後の対策(染める、染めないなど)をまとめて美容師が解説します。
白髪になる6つの原因

髪が黒く見えるのは、メラニンという褐色の色素が髪に点在しているからです。
メラニン色素は、毛根の最深部にあるメラノサイト(色素形成細胞)で作られています。
- メラノサイトでメラニン色素を産生
- 髪にメラニン色素が取り込まれる
- 髪が黒く見える
すなわち、白髪になる原因は「メラニン色素」が生成されないことが理由になります。
これから、メラノサイトがメラニン色素を生成しなくなる原因7つについて解説していきます。
- 老化
- 遺伝
- 病気・疾患
- ストレス
- 睡眠不足
- 栄養不足
- 紫外線
原因1.老化
老化によって細胞の活性が弱まり、色素細胞(メラノサイト)が減少すると同時に、髪のメラニン色素量も減ります。
原因2.遺伝
白髪が多い人とそうでない人の違いには、遺伝的要因が強い場合があります。
遺伝によってメラニン色素が髪に送り込まれにくいという体質になることが要因の一つと考えられています。
原因3.病気・疾患
慢性の胃腸疾患や甲状腺疾患、尋常性白斑などの病気が原因で、白髪が増えることがあります。
また、薬の副作用で白髪になることもあります。
原因4.ストレス
ストレスによる血行不良や自然治癒力の低下などによって、白髪が増加するといわれています。
原因5.睡眠不足
睡眠不足が原因で、代謝の低下や血行不良などによって白髪のリスクを高めます。
原因6.栄養不足
メラノサイトの働きを正常にするためには、カルシウムや銅などのミネラル類の摂取が重要です。
また、健康で丈夫な髪を作るには、タンパク質や亜鉛、ビタミンB・Eも大切です。
ダイエットや偏った食事習慣などで、これらの栄養素が不足すれば、年齢に関係なく機能が低下してしまいます。
健康な髪を生成するにはミネラルやビタミン、タンパク質などをバランスよく摂取することが大切です
原因7.紫外線
紫外線によって頭皮が日焼けすると、活性酸素の増加や地肌が直接ダメージを受けることで、毛母細胞の働きに影響を与えます。
また、頭皮の乾燥を引き起こすこともあり、血行不良などにもつながります。
白髪予防と改善の方法5つ
白髪を減らしたいと心から願う方におすすめしたい、白髪の予防と改善方法5つを紹介します。
1.食べ物で内側から改善

メラニン色素の原料は、髪の毛を構成している18種類のアミノ酸の中の一つであるチロシンです。
メラノサイト(色素細胞)は、チロシナーゼという酸化酵素によって、チロシンを褐色のメラニン色素に変換。
チロシナーゼが働くにはミネラル(銅)が必要です。
つまり、黒髪をつくるには、チロシンと銅が必要不可欠なのです。
そして、健康な髪をつくるには、タンパク質や亜鉛、ビタミンB・E、カルシウムも大切です。
とはいえ、全てをバランスよく摂るのも現実的に難しい。今回は、白髪の予防と改善におすすめしたい4種類の食品をピックアップして紹介します。
納豆
納豆に含まれる栄養素は、タンパク質や亜鉛をはじめ、チロシン、銅、ビタミンB6、ビタミンE、カルシウムなど。
髪の健康に重要な役割を果たす栄養素を多く含み、白髪対策にもってこいの食材といえます。
チーズ
チーズに含まれる栄養素は、タンパク質やカルシウム、ビタミンB2、ビタミンAなどです。
チーズも白髪予防や改善に最適な食材です。ただし脂質も多く含まれているため、食べ過ぎには注意してください。
黒ゴマ
黒ゴマに含まれる栄養素は、頭皮の健康に関わるビオチンをはじめ、ビタミンB2、ビタミンE、髪の健康に関わるパントテン酸を含みます。
白髪を減らしたいと考えている方は、黒ゴマがおすすめです。
海藻類
海藻類に含まれる栄養素は、抗酸化作用のあるカロテンをはじめ、ビタミンB群、亜鉛、銅を含みます。
髪に海藻がいいというのは有名ですよね。
どの食材も食べ過ぎるのは健康によくありません。バランスよく摂取することが大切です。
2.頭皮の血行促進マッサージ

頭皮をマッサージして血行促進をすることで、細胞の活性化にもつながります。
また、毛細血管の血流もよくなり、栄養も行き届きやすくなります。
シャンプーをする前に1〜2分で頭皮マッサージしましょう。習慣にすることが大切です。
参考動画
マッサージする時に頭皮用のスキャルプオイルを使うのもおすすめです。

こちらのTHREE &ヘア トリートメント リムーバーは、
熱を伝えやすい植物油がベースなので温感効果が得られやすく、血行促進効果を高められますよ。


3.紫外線から頭皮を守る

紫外線は、頭皮の活性酸素を増加させるだけでなく、頭皮にダメージを与えます。
帽子をかぶるのがベスト!しかし、帽子が似合わない、帽子が好きじゃないという方もいらっしいます。
そんな方には、UVスプレーがおすすめです。

ミーファ フレグランスUVスプレーは、SPF50+ PA++++で紫外線から髪と肌をしっかり守ります。
4.良質な睡眠をとる

白髪の予防・改善には良質な睡眠をとることが大切です。
メラノサイトの活性化、新陳代謝の活性化、成長ホルモンの分泌などと深く関係します。
簡単に実践できる、良質な睡眠をとる為のポイント3つを紹介します。
- カフェインは寝る4時間前まで
- 夕食は寝る3時間前まで
- ブルーライトは寝る2時間前まで
カフェインは寝る4時間前まで

カフェインは摂取後、約30分で血中濃度がピークに達し、半減するのに約4時間かかると言われています。
熟睡する為には、寝る4時間前からカフェインを控えるようにしましょう。
夕食は寝る3時間前まで

寝る直前に食事をすると、睡眠中に消化に体力を使うことになり、脳や身体を休めることができなくなります。
白髪の予防・改善のためには食事を早めに済ませるようにしましょう。
ブルーライトは寝る2時間前まで

ブルーライトは脳を覚醒する作用があるので、寝る前にはスマホタブレット、パソコンなどの見ないようにしましょう。
どうしても見なければいけない時は、ブルーライトを軽減する眼鏡を使うのがおすすめです。
5.リラックスタイムをつくる

ストレスによる血行不良や活性酸素の増加などで白髪が増えると言われています。
とはいえ、ストレスのない日常なんて現実的ではありません。
せめて、1日のうち数分でもストレスを緩和できるリラックスタイムをつくりましょう。
ヨガやアロマ、ストレッチ、ハーブティー、軽い散歩などもおすすめです。
まとめ
白髪の原因を理解すると、おのずと白髪の予防と改善方法がわかります。
栄養を考えた食事、良質な睡眠、ストレス緩和など、白髪だけでなく健康を維持するのにも大切。全てを実践するのは難しいので、できるものからはじめてみましょう。



この記事を作成するにあたり、下記の文献を参考にしました。
参考文献:
白髪や白斑のメカニズムを解き明かす。|岐阜大学
白髪が生じるメカニズム 青戸 隆博,西村 栄美
外的因子が毛髪構成要素に及ぼす影響|関西大学審査学位論文
DEMI|頭皮の基礎知識 vol.9「白髪」
SHISEIDO|どうして白髪になるの?3つの原因を研究員が解説!
メラノサイト|資生堂
記事の内容は、個人の感想であり効果効能または安全性を保証する、あるいは否定したりするものではありません。